ああ勘違い!

背景

前回に書いた大学の授業でとても面白い事件がありました。

このクラスは、幼児教育の”Supporting LGBT Families”

(LGBTの家族を支援する)というタイトルでした。

クラスメイトは全員現役の幼稚園や保育園で主任教師や、

園長を務める人々でした。

ある日

そして、ストレートとLGBTの割合は半半でした。

ある日クラスをLGBTの生徒とストレートのクラスに分けて

グループデスカッションをすることになり、LGBT組は屋上に

集まりました。

クラスを分けたのは、ストレートの人もLGBT も本音で

発言する機会を持つためでした。

ところが、私たちがストレートだと思っていた女性が、

屋上に上がってきました。

「彼女、遂にカミングアウトするのかしら?でも今まで、

全然気が付かなかったわ。」とLGBT 組は顔を見合わせました。

もちろん、セクシャリティーは自己宣告制度なので、

誰でも歓迎です。

一人一人が自分アイデンティティーとのLGBTの幼児教育者としての

経験を発表し始めました。

ところがさっき屋上に上がってきた女性の発表は全く予想外!

タイトルの「ああ、勘違い!」だったのです。

ああ勘違い

以下、彼女の発表!

「私、秘密があるの。私は、幼稚園の園長なんだけど、

実は、園児のひとりのおじいちゃんと付き合っているのよ。」

(それじゃ単なるストレートの熟年恋愛じゃあないのかな?)

「この授業が終わったら、彼とあうの。でも表沙汰にできないのよ。

ほら、園児の家族と付き合うってやっぱりマズイでしょう、立場上?」

(で、それと、LGBTのグループと何の関係が????)

「だって、LGBTのグループって普通の人には理解されない

禁断の恋って気がするでしょう。だから私、こっちのグループなら

正直に、自分を表現できるし、秘密は守ってもらえると思って…」

(あーそういう事ね。結局彼女はレズビアンでもバイセクシャルでも

トランスジェンダーでもなく、ただストレートの人達からだと

批判されるけど、LGBTのグループなら何でもありで受け入れてもらえるって

思ったらしい。

大きな誤解、そして勘違い。

目が点になりながらも、LGBTグループではこの勘違いの

クラスメートに温かい微笑みを送り、

その日のクラスの後に迎えにきていたおじさんに

訳知りのウィンクを送り、私たちは帰途につきました。

 

 

 

 

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