英語の表現に ”In someone’s shoes.” 「他人の靴を履く」転じて
「他人の立場になって考える」というものがあります。
大学時代、授業でこんなエクササイズをしました。
ストレート(異性愛者)の数が圧倒的に多い世の中、LGBTQ+の人々はセクシャルマイノリティー(性的な少数派)と呼ばれます。
ストレートの生徒達にLGBTQ+の生徒達の気持ちを少しでも理解できるように、
あべこべの世界を経験してもらいます。
あべこべ世界 ケース1
同性と恋愛するのが常識の世の中で、
あなたは異性に恋をしてしまいました。
あなたはどう感じるでしょうか?
自分は異常なのかもしれない、
精神科の診察を受けなければいけないのか?
誰に相談したらいいのかしら?
カウンセラー?
家族にどう説明しよう?
友達にも言えない。
この国では、異性との結婚は認められていない。
親はなんと言うだろう。
あべこべ世界ケース2
あなたは家族に自分はストレートだと告白しようと決心しました。
予想される反応は?
1、泣かれる。
2、怒られる。
3、勘当される。
4、矯正施設に送られる。
5、認められない、無視される。
6、自分の育てかたが悪かったのかと悩まれる。
考察
覚えていて頂きたいのは、以上の反応はたくさんの
LGBTQ+の人が実際に経験してきたことなのです。
運のいい人は、親から「何を今更言っているの?
そんなのずっと昔からわかっていたわよ。
そして、あなたが私の愛する子供である事は
絶対に変わらない事実なのよ。でも教えてくれて
ありがとう」と言ってもらえます。
今思い出してみると本当に面白いクラスでした。
あべこべの大切さ
自分の理解できないことを想像することの
大切さについて考えさせられた経験でした。
多数派である異性愛者(ストレート)の理解と
支持なしに戦ってきた、ひと昔前までのアメリカ合衆国の
LGBTQ+の人々。
最近になってやっと安心して自分のセクシャリティーを
仕事を失ったり、突然襲われたりすることなく
公言できるようになっては来ていますが、まだまだ、
田舎では苦労している人々もいるようです。
アベコベ世界を想像し、自分の大切な人の立場に立って
理解しようと努力することの大切さ学ぶ良い機会になりました。
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