サグラダ・ファミリア(聖家族)

サグラダ・ファミリア(聖家族)

バルセロナにあるアントニオ・ガウディの
有名な建築中の教会?

本との出会い

今でこそインターネットのおかげで、
日本のテレビ番組や書籍が読めますが
私がカミングアウトした17年前には
書籍なら、紀伊国書店で立ち読みするか
図書館で探すか
日本に帰ったときに本屋に行くしか
選択肢しかありませんでした。

アメリカでカミングアウトしたため、
日本のLGBTQ文化(特にレズビアン)
をよく知らず
もっと知りたいなーと
探していた時に何かの雑誌で
中山可穂という作家が当時
「レズビアン作家」
としてとりあげられていた記事を
みつけました。

(現在では中山氏は「孤高の全身恋愛作家」
と自称されているようなので御間違え無きよう。)

そこで日本に帰った折に、
何軒か本屋をめぐりまして、
「猫背の王子」「天使の骨」「サグラダファミリア」
「感情教育」「深爪」「白きバラの淵まで」
「花伽藍」「マラケシュ心中」
までを購入し、あとの「ジゴロ」「弱法師」
「ケッヘル」「サイゴンタンゴカフェ」は
図書館で借りて読みました。

日本でのレズビアン用語を学び
経済的自立ができないといる理由で
女性との恋愛は、昼間、夫や子供のいない間に
浮気、アバンチュールと割り切っている
女性の話を読み、
働きのいい年上の女性に
養ってもらっている若い音楽家の話とか、
色々な恋愛の話を読んで、甘酸っぱい思い、
切ない思いなどを感じていました。

 

数ある中山可穂の作品の中で
私個人的に一番好きな作品が、
「サグラダファミリア【聖家族】」です。
お話は、”将来を嘱望されながら、ある事件をきっかけに
落ちぶれてしまったピアニスト響子。
酒に溺れながら孤独に生きる彼女のもとに、
かつて恋人だった透子が戻ってきた。
ある日突然、赤ん坊を抱いて。
しかし、女同士のカップルと赤ん坊の不思議な関係は、
突然の透子の死によって壊れてしまう。
希望を失いかけた響子の前に一人の青年が現れた――。
切ない愛と新しい家族のかたちを描く、恋愛小説の傑作。”
(アマゾン書籍紹介引用)

一般的な「聖家族」は処女懐妊したマリアと、
許嫁で父親役に神から抜擢されたヨセフ、
そして神の御子であるキリストを指しますが、

このお話の中ではレズビアンとゲイが結婚して
お互いの元恋人の血を引く子供を一緒に
育てる。一度も肉体関係を持つことなく
子供を授かった家族を聖家族にたとえて、

家族とは?
と問いかける小説です。

私の周りには

1.両親ともにストレート。

2.片方ストレート、もう一方はLGBTQ

3.LGBTQ同士。

LGBTQQ

 

4.シングルマザー、シングルファーザー。

最近日本人の男性がスエーデン人のパートナーと
代理母によって子供を産んでもらい
パパ2人の家族をしている方のYOUTUBE映像を
見つけフェイスブックに投稿しました。

同じように代理母によって子供を授かったケースでは、
エルトン・ジョンが有名ですね。

私の同僚はレズビアン同士で結婚してて、
人工授精で子供を授かり、ママ二人の家族。

ほかのレズビアンのカップルは同じ男性の精子で
二人とも妊娠し、子供たちは父親の同じ兄弟。

ゲイの友達はシングルファーザー。二人の子供を
養子にして素敵な家族をつくっています。

女性から男性に性転換した二人(FTM)の元女性の
ゲイのカップルは一人は子宮を残していたので
人工授精で妊娠し、ひげパパ二人の家族になりました。

ストレートのカップルと同様に、
多くのゲイ、レズビアンの家族が子供たちを
養子にして愛をもってそだてています。

血がつながらない家族でも、愛と自らの選択に
よって家族になる、「聖家族」。

私自身もアメリカでは
自分の子供たち、元夫とその家族
だけでなく、

ダンスコミュニティー、毎年感謝祭にいく
Chicoのスティーブ&スティーブのうち、
家族ぐるみでの付き合いの友人全てが

私の家族なのです。

もしも機会があったら、是非読んでみてくださいね。

 

 

 

 

 

 

 

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